Black Amber Drop

このコーヒーのブレンドは、ペルーとザンビアの豆がメイン。軽めのコクと程よい酸み、まろやかな苦みが特徴のペルーは、南米特有のナッツの風味をもち、マイルドで、後味に甘みが広がるコーヒーです。一方ザンビアは、アフリカの豆らしく、フルーティーさだけでなくキャラメルやスパイスといった複雑な風味を併せ持つコーヒー。ワインの香りを持つといわれるほどアロマティックです。
ネルから滴る一滴一滴が個性の協演を織り成すと称されているように、このブレンドは、一見、個々の味わいが対立するかのように思えるコーヒー豆が、逆に見事に調和してお互いを高め合うように設計されています。それぞれを深炒りの少し手前くらいに焙煎することで、酸みと苦みを調整しているので、非常に濃厚なのに苦みはやや抑えられていて、あとを引くような甘さが感じられる。一口目を飲んでから二口目にいく前までずっと複雑な香りと甘さが口の中に広がり続けるような印象を受ける、余韻の長いコーヒーになっています。
非常に強い個性を持ったコーヒーなのかなと思われるかもしれませんが、そうではなく、苦みや甘み、酸みっていうような５角形チャートを作るとしたら、どこも尖っていない、きれいな５角形ができる印象。とてもバランスのいいコーヒーです。

ペアリングとしては、フィナンシェがいいですね。このコーヒーの甘さとフィナンシェのバターの風味を、一緒に味わっていただくことで、フィナンシェに無かった甘さをコーヒーが出してくれるなど、補い合うようにいろいろな甘さを一度に楽しむことができます。ぜひコーヒーはブラックで。
朝の一杯としてももちろんいいですし、午後２時、３時くらいのちょっと一息つきたいような時間に飲んでいただくのもおすすめです。 最近のコーヒートレンドで言うと、酸みのある浅炒りが多いのですが、 浅炒りが好きな方でも、深炒りが好きな方でも、どちらでも楽しんでいただける、中間地点にあるようなコーヒーなので、「酸っぱいのは苦手だし、苦味が強すぎてもちょっとな」という方にも、とても相性のいいコーヒーだと思います。